ソマティクスの概念を実践で用いるには

What Is Somatics? ソマティクスとは何か

Somatics ソマティクス

ソマティクスは、哲学者のトマス ハナ(Dr Thomas Hanna PhD (1928–1990))が提唱した、soma(身体)という言葉から派生したものです。
ソマティクスは、分野によって定義が異なり、必ずしも一致していません。自分の身体の空間との位置関係が認識できることや自分自身の鼻がどこにあるかを指し示せる、といった意味でソマティクスを用いることもあれば、心理学ではまた異なる定義で用いています。
ここでは、ハナが「身体とマインドはひとつだ」と述べていた見解と軌を一にし、ソマティクスとは、
「身体で起こっていることを、自分が意識的に認知していると気づいている意識状態」
と定義します。
つまり、ただ単に身体の感覚に気づいている、感じているというだけではなく、そうして感覚している状態であることに意識的に気づいている、ということなのです。

Somatic Work ソマティック ワーク

プレゼンシング ソマティクスは、今という瞬間にあることを選択するプレゼンシングと身体の認知的な意識意識状態であるソマティクスを統合させたものです。

肉体の存在する今という瞬間をソマティクス的な意識で感じ取ることになると、私たちのマインド(精神・心)も今という瞬間へと入れるようになります。
通常マインドは、ありとあらゆる思考が駆け巡り、多くは過去の記憶や記録、または未来への心配や計画といった考えでいっぱいです。つまり、今という瞬間にはほとんど居られず、過去か未来への思考、またはここではない他のところ、「心ここにあらず」になることが大変多いのです。

ソマティクス、身体で起きていること・刺激や感覚を感じてそれに気づいている状態になると、私たちのマインドは今の瞬間に焦点を当て、明晰になります。また、さらに様々な身体感覚や感じられる刺激にも鋭敏になります。しかし、すでにマインドが今という瞬間、プレゼンスにあるので、感覚や刺激はあるがままのものとして感じられるものとなり、そこには過去からの投影である判断や定義づけがない状態になります。
ソマティック ワークは、過去の物語や過去の記憶、精神的トラウマといった過去をよりどころとする概念を超えたところに連れて行ってくれるものであり、一般に考えられるセラピーの可能性をさらに広げ、心身の関係性と私たちのマインドの理解、時間や因果関係を超えた開かれた場の扉を開いていくことになるのです。

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