このクラスは、ボディワーク(手技療法家)、各種セラピー、医療従事者・プラクティショナの手助けとなるものです。
「私のクライエントが専門家なのだ。つまり私はクライエントの伴奏者なのだ」と言ったのは、心理学者のカール ロジャースです。彼は「来談者中心」と呼ばれるカウンセリングを始めた先駆者であり、クライエントをカウンセラーと同等の立場へと引き上げたのです。つまり、クライエントに自分自身の専門家となるという役割を取り戻させようとしたのです。
私たちは、伝統的なセラピー・治療とは大きく異なるクライエントへのアプローチ法を取ります。
クライエントへの施術中に大変よくあるのは、クライエントが眠ってしまう、お喋りばかりする、またはぼうっとしてしまうことなどです。
これらの乖離の形態は、慣習的にクライエントが治療には参加していないことがその理由となっています。
プラクティショナとして私たちは、クライエントの不快感や制限を、クライエントの意識的な参加なしに「治す」ものだと思い込んでいます。私たちの側が「治す・直す」という考え方が当たり前になっているわけです。
このクラスでは、クライエントをじかに、クライエント自身の治療における重要な役割へと誘う様々な方法を見て行きます。クライエントは、自分の治療において力強い役割を担うことができるのです。このことにより、プラクティショナはティームワークとクライエントからのフィードバックを併用することとなり、より細やかに、効果的にセッションに取り組むことが可能になるのです。
あなたはプラクティショナとして、ケアを与える仕事をするものとして、自分で全てを請け負って魔法のように相手を「治(直)して」あげたいですか。
それとも、クライエントが自らを変えていく手助けをし、真の力と権威を取り戻す力づけをしてあげる「伴奏(走)者」になりたいのでしょうか。