緩和ケアは、終末期に差し掛かっている人、または、通常の治療法が不安と不快感を増すことによる精神的・肉体的な苦痛を経験する人に用いられます。
ステージが進んだ疾病、認知症、精神疾患、極端な肉体的・精神的な傷などで苦しんでいる場合は、労わりやリラクゼーション、安堵感、そして愛情を与えようとするものです。
クライエントや家族・友人に手で触れてあげたいという願いを持つことは自然なものです。しかしいざとなると、症状を悪化させないか、間違った事をしてしまうのではないか、本人(患者、クライエント)が何を感じているのかをはかりかねる、といった不安が出てきてしまいます。
このクラスでは、柔らかい手の置き方、感じ方、特定の症状のための手技も入りますが、何よりもクライエントとのコミュニケイションの取り方を重視していきます。
言葉が話せる場合、話せない場合、手を用いた感じ方、手を置くことの可否も含め、プラクティショナやケアをする側の不安や恐れがクライエントとの間に立ちはだからないようにしていきます。
さらに、ボディワークを行う者の観点から、クライエントの姿勢、身体の位置、支えるべき(サポートを与える)部位についても学んで下さい。寝たきりであったり、疾病のある部位による制限があったりする状態で、クライエントが快適に心地よく過ごせるよう手助けしていきます。
クライエントと繋がるための、穏やかで安堵感をもたらす様々な方法を、具体的にクラスで学んで行きましょう。