トリリアムインスティテュートジャパン プレゼンシング ソマティクス


Trillium Institute Japan Presencing Somatics

痛みを生じさせず、不思議な感覚と心地よさをもたらして最大の効果を 2日間

Decompression Somatics ディコンプレッション ソマティクス

ディコンプレッションとは、緊縮(コンプレッション)している部位を解放することを指します。つまり緊縮=コンプレッションを取り除く・解放する(ディ:なくす)のです。その方法は、まるで矛盾するかのような手順を用いますが、クライエントは今までにはなかったような心地よさや不思議な感覚を覚えながら緊縮を解放し、さらにそれまでのパターンやセッティングを変えるところまでいけるようになります。そのうえ、ソマティクスという身体感覚への認識を深めることで、心身の解放と変容さえも生み出せる画期的な手法です。

ホメオパシーに似て、これはヒーリングの核心へと向かう、究極的に効果が高く穏やかな手技といえます。それも、痛みや副作用を伴いません。クライエントの無意識的な固着しているパタンや、反射反応を生み出す傾向性に意識を向けさせる、脳のセッティングを変換させる方法を学べるのです。またはこうしたパタンを紐解く、ソマティクス的な反応へと直接クライエントを導く方法を学びましょう。肉体、精神、そして感情的なヒーリングの核心において、このパワフルで革新的なツールが大いに力を発揮します。
 
このクラスは、ジャック ブラックバーンが以下のクラスで長年教えて来たことから生まれたものでもあります。
サイド-ライイング ソマティクス、テーブルトーキング、フット ディコンプレッション ソマティクス、そして、クライエントとともにプレゼンスに在る方法、といったクラスです。過去数年間では、ジャックの手技やワークとクラスは、『ポジショナル リリース テクニック』(Positional Release Technique)の著者デニース ダイグ(Denise Deig)の著書と彼女自身によるクラスにも大きな影響を受けています。また同じように相互作用的なシステムという観点を持つ、『アナトミー トレインズ』(Anatomy Trains)の著者トム マイヤーズ(Tom Mayers)、ソマティクスについてのトマス ハナ(Thomas Hanna)の論文、そしてユージーン ジェンドリン(Eugene Gendline)による身体-中心のカウンセリング技術、フォーカシングのトレーニングなどからも大きな影響を受けています。
 
このクラスでは、大変パワフルなポジショナル リリースの技術だけではなく、クライエントがセッションに積極的に参加して、自らを解放できるよう手助けする言葉の用い方も学ぶことができます。これらの複合的なアプローチ法により、クライエントが身体のどの部位であっても、固着してしまっているパタンを手放すのを効果的に助けられるようになるのです。特に、クライエントと抱えている痛みとの関係性には顕著な効力を発揮します。
これらのクラスで学べること:
  • 筋と関節の抵抗の軸の見つけ方
  • 抵抗を解放へと変換させる方法
  • 固着しているパタンに拮抗するよりも、抵抗やパターンと一緒にワークする方法
  • 解放をサポートする言葉と知覚可能な刺激の用い方
  • 複数の関節、筋、結合組織に全体的な解放をもたらす位置の取り方
  • 精妙な反応を感じ、穏やかに解放についていく方法
  • 今この瞬間であるプレゼンスの状態を保ち、クライエントとプレゼンスを共有する方法
    このクラスは、身体部位と焦点を当てる技術によって現在5クラスに分かれています*。
    フット ディコンプレッション ソマティクス(FDS)
    ディコンプレッション ソマティクス I (DS I)下半身
    ディコンプレッション ソマティクス II (DS II)上半身 
    ディコンプレッション ソマティクス III (DS III)肩、首、頭、顔、顎 
    ディコンプレッション ソマティクス IV (DS IV)アセスメント(査定)
    ディコンプレッション ソマティクス III アドヴァンス
    FDSクライエント プロセス
     
    *FDSクライエント プロセスは、FDSにおけるクライエントとのコミュニケイションの取り方などを扱う不定期開催クラスです(ご希望の際はご相談下さい)。このクラスの受講には、FDSクラスの受講が必須です。

フット ディコンプレッション ソマティクス (FDS)

ジャックが最初にフット ディコンプレッション ソマティクスを発展させ始めたのは、
1997年のドイツでのことでした。それ以来、足部の問題やそうした問題が身体の他の部位に与える問題などについての知識は飛躍的に増すことになりました。足部は全身を支えているため、生涯にわたって私たちの足の様々な部分に多大な負担がかかることになります。ですが、FDSは大変穏やかな手技です。皆さんが用いている他の形態のボディワークにFDSを付加することは可能です。また、高齢者で身体に触れられることを恐れているケースがしばしば見られますが、FDSは穏やかで安全な方法で安堵感を与えることができるのです。
 
FDSなくして、ディコンプレッション ソマティクスを語ることはできません。
フット ディコンプレッション ソマティクスは、ジャックが日本で足と脚の問題を持つ人が多いことに気づいたところからもさらに発展してきた技術です。そして当時の生徒さんたちが、リフレクソロジーのサロンで行なわれる施術よりももっとパワフルで効果的なものを求めたために手技名称とともに考案されました。FDSのサロンが東京で開かれた当時よりも、現在この技術はさらに発展したものになっています。FDSの効果はまさに驚くべきものであり、症状や状態に適用するのに楽しんで用いることができ、またどのようなボディワークのセッションとも併用あるいはそれらに付加することができます。
 
クラスでは、単に技術的なことをお教えするだけではありません。なぜ足への施術が大きな効果を出すのか、ディコンプレッションという技術の核について、ソマティクスという意識の持ちかたの重要性、そしてプラクティショナとクライエントが共有するプレゼンスについて、実践的な技術内容とともに経験を通しながらご説明して実践していきます。

ディコンプレッション ソマティクス I(下半身)

プラクティショナの手で触れられている部位と、クライエントがその人自身の身体の内側を結びつける感覚を促す、とても繊細な方法がディコンプレッション ソマティクスであり、このクラスは普段なかなか意識を持つことが難しい下半身にその手法を適用します。それによって、クライエントが自分の内側の環境(身体)をいかに変化させられるのか、痛みさえ自分で取り除くことができるのか、そういった今までにはない感覚を得られる方法を学べる機会を与えられるのです。
私はごく最近、ウエストラインから下、つまりか半身麻痺と診断された3人の方々にこのDS I とFDSの手技を全て用い、神経損傷と麻痺という言葉で片付けることはできない効果を目の当たりにしています。実際に、足を動かすこともままならないと言われた方が、私の手とともに自分の身体の内側を感じながら痛みから脱却し、今や自分で足を動かせるまでになっている方々の例についてもお話しして行きたいと思います。
 
クライエントの症状とアセスメントで得られることとの関係性を探求していきます。
特に、脚と股関節の機能低下や問題、それらの施術法を学びましょう。
 
・自由な感覚をもつ脚などの内、外転を促す解放のしかた
・膝の強張りと制限の度合い…膝蓋骨と膝のユニークな解放
・足と足関節の問題(部分的にFDSを用いて統合的な解放をみる)
・回旋筋群…解放のしかたとアセスメント
・仙腸関節の強張りと座骨神経痛…特化した手技による痛みを伴わない最大限の効果
・仙結節靭帯の痛みを伴わない解放→脚全体、股関節、骨盤周りへの影響
・立体的な動きを用いたアセスメント法
・脚全体の解放の仕方への導入
・開かれた動きと固定された動きの用い方
・身体の自然な共鳴
・テンセグリティの理解
 など
 
ディコンプレッションでのワークは、どちらかといえば静的で穏やかな手法になります。ここでは特にクライエントの意識状態をプレゼンスへともたらすことが重要な要素となります。また、それであるが故にクライエント自身の身体との関係性を大きく変化させ、人生にさえもそれまでとは異なる観点をもたらすことさえ可能な方法にもなるのです。
上記の全ての手技において、クライエントとプラクティショナのプレゼンシング(今の瞬間にある意識状態を選択すること)とソマティクス的な意識(身体を感覚している意識状態)を含むことになります。

ディコンプレッション ソマティクス II(上半身)

DS IIでは、ソマティクスとディコンプレッションの原理を骨盤から背部、腹部、上背部、胸郭と背骨という上半身に適用します。
 
腰痛、四十肩(五十肩)、胸の上部、上背部、首と頭蓋骨の下部、そして腕と手の取り組みをお教えします。特に肺の上部まで呼吸を入れられない、また横隔膜を使えていない、あるいは腹部に不快感を抱えるクライエントには大変役に立ちます。例えば腹部の問題は生理痛、便秘、子宮筋腫、また背骨は側湾症、椎間板の圧迫、椎骨と肋骨のずれや歪み、亜脱臼といった状態には特に有効です。
 
このクラスでは腰から上、肩までを中心として扱います。腰は下半身と、肩は首から上との関わりもあるので、DS I, III クラス内容とも重複し、繋がりを学ぶことができます。
 
基本的には仰臥位での肩のディコンプレッション、小胸筋、広背筋、棘上筋、肩甲骨、腕、肘、手首、掌、胸鎖関節、肋間筋、腹部、腸腰筋などが含まれます。
手管根症候群や腱鞘炎と診断されやすい症状とその原因、肩の動きのための上肢帯の解放と繋がり、肩、腕、掌のディコンプレッション技術、呼吸と胸郭、肋間筋の解放のための技術とソマティクス、四十/五十肩
腹部と消化器のはたらき、手術等の後遺症への穏やかで効果的な手技、感情や記憶、身体的トラウマへの対処なども学ぶことができます。

ディコンプレッション ソマティクス III(肩・首・頭部・顔・顎・背上部)

無意識的な固着パタンを解放する、究極的に穏やかで効果的な方法です。このクラスでは、背中上部と肋骨の強張りから、手根管症候群や(四十)五十肩にまで至る、顎と顔の関係とその問題を扱います。これらの物理的な問題、クライエントの抱えるストレス、感情状態などにあり得る関係性も探求して行きます。
顎と腰の関係性、顎や咬むことに関する関節と筋群の解放、斜角筋、胸鎖乳突筋、後頭下筋群、帽状腱膜と頭皮の解放、目と顔の筋のための技術、顔の筋全般、表情のリラクゼーション、本来の表情を取り戻すための顔の施術法、頸椎のための動きとディコンプレッションのワークなど、痛みや負荷をかけない手技による解放がどれだけ力強く効果が高いかを実感できる内容です。また、これらのワークによって、その人本来の表情、ストレスやマインドにとらわれない内面が現われるような顔の表現を取り戻すこともできるばかりか、叩いたりトーニングをしたり化粧品や器具を使うことなく自然で美しい表情、二重顎やたるみ、皺にも変化が起こる施術です。美容目的での施術ではないものの、人間の精神やものの見方、人生に対する向かい方から生まれる様々な外見の問題を知るよすがともなり、年齢による問題と思われるものが実はもっと別のところに問題があると気付くことができるでしょう。
 
こうした繊細で複合的な部位を扱う際は、生まれる変化を無理のない方向からサポートするのを忘れてはなりません。そうすれば、クライエントに不快感を生み出すことにはならないからです。
第二に重要なのは、位置の取り方と組織のディコンプレッションのしかた、それからクライエントの感覚意識を用いる細やかさです。
これらの繊細なトレーニングの中で、(はたらきかけている)複数の対象にあるバランスのラインの感じ方を学んで頂きますが、忍耐と細やかさは必要になります。
 
1 日目には、手、腕、肩と上背部との関係性、喉と首の施術を扱います。大きな効果があるこの手技を、自信を持ってこの手技を用い、大きな効果を生み出せるよ うになっていきましょう。2日目は、首、顔、頭部と顎にアプローチします。両日ともこれらそれぞれの部位の関わりと、他の身体部位への影響についても見て いきます。
 
 
実際の症状としては、1日目に四十肩/五十肩(フローズンショルダー)や手根管症候群、手の痺れ、胸郭 出口症候群、脊柱後弯、肩の内巻きなどを扱います。2日目は、掌の痛み、首の痛み、首の回旋運動の制限、顎関節の問題、喉の強張り、顔の筋群の強張り、そ して頭皮の緊張と強張りを扱いましょう。

ディコンプレッション ソマティクス IV(アセスメント・査定)

このクラスでは次の二つのことが強調されます:セッションの前、間、後にアセスメント(査定)をおこなうことで、DS(また他の手技も)の適切な用い方が分かるようになります。もうひとつは、「即興(での施述)をする」ということです。
これまでに扱ったこともない状態にどうDS、お手持ちの手技を用いますか。とても身体の大きなクライエントには?つい最近怪我をしたクライエントには?癌のような深刻な病を持つクライエントには?
クライエントのフィードバックと視覚的な観察を元にして、最も最適なアプローチを素早く見抜けるアセスメントの方法もお教えします。これまでに学んだ手技をもとに、色々なアセスメントを比べてみましょう。アセスメントはまた、DSなどの技術を用いる身体の部位に、クライエントの意識をさらにもたらすためのものにもなるのです。
 
アセスメントは、先にクライエントの身体や精神のあり方をそのままにまずみる/受け止める作業でもあります。通常のアセスメントのように、「診断」をしてセッションの目標を定めた「戦略」を立てることが目的ではありません。好奇心と実験的な姿勢を持ち続け、クライエントとともにセッションを行なうために、アセスメントは不可欠な技術です。セッション中にクライエントの身体にどのような変化が起きているのか、それを見極めることでさらに進む道が見えて来ます。それはプラクティショナだけではなく、身体で変化を感じるクライエントも同じであり、共にプレゼンスの状態を保ちながら共同作業でセッションを進めていけるようになるのです。
 
私たちの身体も、心も、エネルギーも、全ては有機的に変化し続けているのです。アセスメントはそれを受け止め、見極め、制限なく可能性を広げる手助けをするスキルです。通常限定的に用いられるアセスメントの概念を大きく超えた、まさに手技療法の洗練された技術としてのアセスメントの用い方を学んで下さい。
 
*このクラスは、他のDSクラスを受講していなくても学べる内容ですが、このクラスを初めてDSのクラスとして取られる場合、他のDSクラス、FDSなども合わせて受講されることをお勧めします*。その方がより両方のクラスを深く学ぶことができます(例:FDSにおけるアセスメントの意味とその有用性、DS IVで行なう即興的なセッションの組み合わせに効果的な形でFDSの技術を入れることで手技の効果を高め、クライエントの意識を身体にもたらす際に重要な役割を果たせる、など)。

ディコンプレッション ソマティクス III アドヴァンス クラス

ディコンプレッション ソマティクス III は大変繊細な部位を扱うため、数多くの練習と実践でより洗練された感覚と技術を養うことが必要になります。
このアドヴァンスクラスでは、DS III クラスでは網羅しにくい細やかな内容をより詳細に学べるよう時間を割いていきます。特に、頸椎のワークにおける解放の方向の見方、位置の取り方のコンビネーションワーク、クライエントからのフィードバックの取り方と安全策、後頭下筋群と頭皮、目のワークのコンビネーション、眼精疲労のためのワークの詳細、顎とその他の部位の関係性、精神面感情面の関わり、ストレス、といった、通常クラスでは扱いきれない内容をさらに深いレヴェルで説明し、細やかな技術を洗練、発展させてさらに精度の高い効果を求められるようにしていきます。
 
このクラスは、事前にDS III クラスの履修が必要です。DS III クラス履修後に練習と実践が行われていることが理想です。

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